2月1日付の東洋経済オンラインのネットニュースを見ていたら、『27歳「派遣プログラマー」が貧困に苦しむ事情』という記事が出ていました。
https://toyokeizai.net/articles/-/206339
専門学校卒業後、2年ほどで退職。現在は派遣社員で手取り月収10万円。札幌在住、3万5千円のシェアハウスに住んで、結婚はしたいが、相手は東京の人で上京は困難。親に仕送り位したいが、その前に借金を返さないと、首が回らない。世渡りは上手ではないが、派遣社員として誠実に働き、契約先もブラック企業ではないとのこと。「コーディング道場」という子供向けボランティア活動もされるような社会性のある若者が、なぜこんな苦しい生活を強いられるのか。鬱になるまで追い詰められて親にもそのことを打ち明けられないなんてひどすぎる。
一体何が悪いのだろうかと考えてしまいました。
この方の賃金ですが、あまりにも安すぎます。27歳な ら額面で25万円くらいは欲しい。一時金が年間4か月として年収400万円。これだけあれば、暮らしていけるだろうと思います。それに、彼の心情を理解してくれる同業の仲間はいないのだろうか。
話の出来る仲間がいるだけでも精神的には相当楽なのではないかと思います。
この記事を読んで私が感じたことは、IT業界が、日本経済を牽引する主要産業でありながら、こうした低賃金労働者のうえに成り立っているのかと思うと、なんとも情けない業界だと思いましたし、孤立した労働者が私達の周りにはすくなからずいるのではないかと考えると労働組合の役割が本当に重要だなと思います。もちろん、この問題の根本的解決には業界の重層構造を取り払うことが最優先課題だと思います。
改めて、労供事業の宣伝活動を強める必要性を感じました。
■ コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2018年3月 No.365 より