みなさんが使われているWindowsのメニューの中にPowerShellというものがあると思います。MS-DOS以来の、UNIXなどに比べて貧弱なコマンドに代わるものです。
私の職場ではこれまでExcelマクロやVBScriptでツールを作っていたのですが、今はPowerShellを使っています。
- 電卓代わりになる。 1 + 2 [Enter] のように入力してみてください。
- .NET FrameworkのAPIが簡単に利用できる。
- 再利用のためのモジュール化が容易 ( PowerShell 3.0 以降 ) 。
- パッケージ管理のコマンドなどの機能の追加ができる ( PowerShell 5.0 以降 ) 。
- 最近流行りのファンクショナル・プログラミングに近いこともできる。
というのがPowerShellの利点です。ただし、
- 独特の文法がとっつきにくい。
- サイズの大きなテキストファイルの処理が遅い。
- Excelマクロの置き換え(外出し)がVBScriptほど簡単ではない。
という欠点もあります。
今後、PowerShellはWindowsサーバ管理の仕事では必須のスキルになりそうです。Windows Server 2008でGUIを省いたServer Coreという構成が導入され、PowerShellのコマンドだけでサーバの管理ができるようになりました、というか、できないと困ります。
Server Coreでなくても、管理や運用の仕事で毎日、毎週繰り返す作業は、GUIのツールよりコマンドの方が細かく自動化できます。作業手順書にGUIのツールの画面のコピーを貼り付ける必要もありません。
せっかく無料で標準搭載されている機能ですから、みなさんもPowerShellを使って幸せになりましょう。
■ コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2019年1月 No.375 より