労供事業の紹介をしているコンピュータ・ユニオンのサイト https://computer-union.jp は WordPress で作っています。このサイトの運用のために、技術面で試してみたいことがたまにあるのですが、PC 上の環境構築は面倒です。また、レンタルサーバは費用がかかるし、テスト中のものをインターネット上に晒したくないです。
そのテスト環境を簡単に作ったり消したりできないものかと探していたら Docker のオフィシャルの WordPress のイメージがありました。
Docker と仮想マシンの違いの説明は難しいですが、
- 出来合いのイメージがたくさんある
- イメージの管理が自動化できる
- メモリが節約できる
といったところが Docker の利点です。こちらが私の環境の設定です。
https://github.com/MichinobuMaeda/docker-computer-union-wp
元のイメージを 1 点だけカスタマイズしています。本番環境からインポートするデータのサイズが大きいので、アップロードできるファイルのサイズの
これを動かすには Windows でも Mac でも Docker Desktop だけがあればいいです。Apache も PHP も MySQLも入れなくていいです。ただし Celeron 等の CPU で仮想環境をサポートされていない場合はDocker をインストールできないかもしれません。
私の環境の起動と、本番データを反映する手順の詳細は README をご参照ください。起動後にブラウザで http://localhost:8080/ を開くと WordPress のインストーラが表示されます。必要な事項を設定して、本番のデータをインポートして、インポートでは対応できない追加の設定をすると、本番とそっくりのものができます。
WordPress のソースと DB のデータファイルは Docker の中ではなく、PC 上に保存するようにしました。これで作業の途中経過を取っておくことができます。
WordPress ではなく素の PHP のイメージを使えば PHPの開発環境になります。PHP も MySQL も古いバージョンのイメージがあるので、PC 上に複数の案件の環境を、お互い邪魔にならないように置いておくことができます。
■ コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2022年6月 No.416 より