組織部の作業で役に立っている生成AI ツールの Copilot がプログラミングの手伝いもやってくれるということで、試してみました。
Visual Studio などの最近の開発環境には、メソッド名などを自動で補完する機能がついています。しかしながら、その補完候補は形式的に推測できるものに限られます。
それに対して AI によるプログラミングの支援では、形式だけではなく内容を推測した結果が提示されます。さらに、1個のキーワードだけではなく、書いている最中の行の終わりまでだとか、複数行にわたるコードブロックだとかを提示してもらうことが可能です。
私が試したのは GitHub Copilot という有料のサービスです。試用期間は1ヶ月です。今のところ類似のものの中では一番広く使われているようです。
利用した開発環境は Visual Studio Code です。 Eclipse など他の製品でも GitHub Copilot を利用できます。
まず、オンラインで GitHub Copilot の試用を申し込んでアカウントを作成します。次に Visual Studio Code にGitHub Copilot を利用するためのプラグインをインストールします。プラグインに GitHub Copilot のアカウントを設定すると準備完了です。それ以外の細かな設定は不要です。その状態でプログラムを書き始めると Copilot が勝手に動き出します。
最初に Python のユニットテストを書いてみました。テスト結果の判定をする行を書こうとすると、まさに今書こうとしていたコードを提示してくれます。テスト対象のプログラムを読み込んで生成したとしか思えない正しい値が入っています。従来からある自動補完機能と同様に Tab キーでその候補を受け入れて、次の行を書くために改行すると、また次のテスト結果判定のコードを提示してくれます。それも正しいです。
他にも、たくさん並べる必要のあるパラメータをまとめて用意したり、同じような処理をしている他の場所から候補を探し出したりと、いろいろなことをやってくれます。
こんな便利なものを使っているとコーディングスキルが落ちるんじゃないかと少々心配ですが、慣れればプログラミングの時間が半分くらいになりそうです。
■ コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2024年8月 No.442 より