リモートワークどうでしょう?

SSでは、約半数のメンバーが在宅勤務をしています。通常勤務の方もリモートワークの働き方は気になるのではないでしょうか。4人の組合員に現状を教えていただきました。

Aさん(業務系(流通))

契約先からThin Clientとヘッドセットを貸与。客先のVPN基盤経由で自席で起動したままのPCに接続している。

勤務開始終了時に作業項目をリーダーにメール連絡。

もともと口頭での作業の依頼を原則として断っているので、作業の形はほとんど変わっていない。内線電話がないので原則を破って電話してくる人がいないのはうれしい。

リモートではできない作業が週に1〜3時間程度あるが、テスト・運用等のために出勤している他の協力会社メンバーに代行していただいているのが心苦しい。

もともと災害被害や感染症の報告の手順が決まっていて、協力会社メンバーを含めて定期的に訓練もしている職場。3月からはプロパーも協力会社メンバーも毎朝健康状態を報告し、マスク着用必須になっている。マスクは備蓄があったらしく、協力会社メンバーも含めて入手できなかった人に配布している。

Bさん(インフラ系)

客先にある作業端末に、貸与されたPCからリモート接続して作業をしている。チーム内ではチャットツールで作業確認やミーティングをしている。

朝の始業確認と終業時の進捗確認、残業確認があるので通常通りに勤怠は管理されている。作業場に出勤する場合は、事前の許可が必要。

他のチームからの問い合わせなどはメールで対応している。話をした方が早いと思われる場合でも、文章や資料で説明をしなくてはならないのが面倒。また、文章だとよく読んでもらえない場合などでは誤解を生みやすい気がする。普段の作業場より静かなので、邪魔が入らない分、集中力は上がっているのではないかと思う。

Cさん(汎用機(損保))

貸与されたPCを使っているが、自前のPCでも利用可。リモート接続で、起動したままの職場のPCにアクセス。インターネット回線は自前のものを利用している。

簡易な勤務台帳(Excelファイル)で日々、自分の名前の欄に業務開始時は「在宅」、業務終了時は「退社」を入れる。別途、朝ミーティングでその日の作業予定を、業務終了時は作業実績の報告をメールでおこなっている。連絡は電話とメール、会議はGoogle Meetによるビデオ会議を使用。

ネット回線のスピード低下や、回線使用率が高くなると操作のレスポンスが悪化して作業のやりにくさを感じる。

対面でできた気軽なコミュニケーションができなく不便を感じることはある。最初は作業環境が変わったことで、肩こり・肩こりからくる頭痛に悩まされて1、2週間ほど集中力が続かない状態が続いたが、小休憩の時間に体操を始めてだいぶ軽減した。工程完了を間近に控えてスケジュールが逼迫しており、業務中に趣味の誘惑に駆られるほどの時間的余裕はない。自宅にこもっての作業が続いている中で、買い物を兼ねての早朝の散歩がリフレッシュになっている。

Dさん(在庫数を自動連係するシステムの保守)

PCとルータをエンドユーザから貸与。

開始時と終了時にTEAMSで勤務報告している。

邪魔が入らないので、静かに作業ができる。通勤がないのが、こんなに楽だとは思わなかった。自分のペースで仕事ができるので心地いい。一方、話が伝わらないことにやりにくさを感じる。特に知らないことを伝えようとしたとき、いくらパワポがあっても本当に伝わらない。あときつい言葉を言われた(書かれた)時は、対面だとそうでもないのだろうが、顔が見えないぶん突き刺さる。


みなさん、給料や作業量に変化はないそうです。利点欠点ありながらも努力されてる様子が伺えますね。新型コロナが収束しても、危機管理や環境保護の面からも、一度始まったリモートワークは広がっていくのではないでしょうか。懸念されたインシデントも今のところ無いようですし、より働きやすい仕事ができるといいですね。

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2020年6月 No.392 より

台風被害を乗り越えて あまてらす鉄道(宮崎:高千穂峡)

宮崎県高千穂峡に、あまてらす鉄道という人気の観光スポットがある。往復 2.5km の線路を、自然を感じながらゆっくり走り、かつて東洋一高いといわれた高千穂鉄橋からの眺めを堪能出来るスーパーカートだ。しかしこの鉄道会社には悲しい歴史があった。

国鉄時代の高千穂鉄道は、清流五ヶ瀬川に沿って延岡市―高千穂町までの全長 50km を、19駅で停車しながら 1時間半かけてゆっくり走っていた。

一時廃止対象路線となるが、1989年第 3セクターが国鉄から運行を引き継いだ。しかし年間 7000万円の赤字という苦しい経営が続き、再び廃線の危機が訪れていた。

そして運命の 2005年、宮崎県を襲った台風 14号により五ヶ瀬川が氾濫した。高千穂鉄道の被害総額は約 26億円、小さな鉄道会社が払える金額ではない。

廃線へと向かう流れの中、住民たちが立ち上がる。チャリティライブや大掃除、住民たちの集い等様々なイベントを行い、もちろん県や市には何度も陳情に行き、橋の修復を願い出た。

しかし陳情は認められず、高千穂鉄道は経営を断念。職員 40名は全員解雇。国鉄時代から 70 年間続いた高千穂鉄道は消滅した。

19 個あった駅でただ一つ残ったのが高千穂駅。廃線となった 2008年にこの駅を借り受け、ある会社が立ち上がる。始めは手押しの木製トロッコを押しての営業、その後エンジン付きに改良、座席数を増やしていき、ついには 3,500万円をかけて 30人乗りのグランド・スーパーカートを導入した。

そしてついに平成 27年度黒字に転じる。ホームは人で溢れ、平成 29年度には来場者数 2,600人→43,000人まで増加した。

職員の表情は皆明るく、積極的に自分たちから話しかけてくる。ハイシーズン期には、オープン前から 100人の行列が出来るという。

ポリシーは、「補助金を受け取らない」こと。補助金を受け取ると、お金だけではなく口もついてくるので、自分たちのしたい事ができない、という理由からである。

取材時、宮崎 TVの取材も同時に入っていたため、アナウンサーに話を聞いたところ、ここは人気のスポットで、何度も放送されているという。

あまてらす鉄道の今後の発展を願わずにはいられない。

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2020年3月 No.389 より

同一労働同一賃金制度が4月1日より開始されます

改正パートタイム労働法、改正労働契約法および改正労働者派遣法 4月1日施行

同一労働同一賃金について、厚生労働省ホームページには「同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。」と記載されています。実現すれば非正規労働者にとって、とてもいいことなのですが、直接雇用のアルバイトやパートタイム労働者などの場合は、雇用主次第で実現可能でしょうが、三角雇用関係(雇用者と使用者が異なる)の労働者派遣の場合、そう簡単にはいきません。

派遣先の正社員との待遇差、つまり賃金の差をなくすにはまず、派遣先正社員の賃金がいくらなのかを知る必要があります。そのため派遣先はその情報(基本給など)を派遣元に提供する義務が課せられます。さらに、同賃金にするには派遣料金が上がる可能性が高いです。いや、上がりますと断言できるでしょう。というのは単純に考えても派遣料金には派遣元企業の利益を含んでいるわけですから派遣先の正社員と同賃金を確保しようとすると、正社員を直に雇うよりコストがかかることになります。本来はそれでいい(派遣料金は高くていい)のですが、現状は、人件費の削減目的で正社員代替として派遣を使うケース(これは違法です)が多々あり、派遣を使う方が安くなっています。ですから、派遣料金を上げてまで派遣を使い続けるというのは、派遣先にとっては本来の目的(人件費の削減)を果たさないことになります。

同一労働同一賃金に関する改正の概要

そこで、抜け道が用意されています。それは、「労使協定」方式です。労働者派遣の同一労働同一賃金については、
①派遣先労働者との均等・均衡方式
②労使協定による一定水準を満たす待遇決定方式(「労使協定」方式)
の2つがあります。右記(URL)「同一労働同一賃金に関する改正の概要」(厚生労働省資料)参照。

前者は上に記している通りですが、後者は派遣元企業において待遇に関して労使協定を結んで、それに従えばいいというものです。この「労使協定」方式によれば派遣先の正社員の賃金がいくらだろうが、関係ない、ということになります。こんなざる法を作って、よくもぬけぬけと同一労働同一賃金などど言えたものです。

また、派遣元企業において労使協定が可能かという問題もあります。労使協定は過半数を組織する労働組合があればその労働組合、なければ労働者代表と結ぶことになります。派遣労働者は、同じ派遣元で雇用が継続するとは限らず、しかも普段は派遣先で働いているのでバラバラでお互いの顔すら知らないことがほとんどです。派遣元企業において労働者代表を選出することができるでしょうか。できるはずがありません。派遣元企業によるでっち上げが目に見えています。派遣は本質的には供給であり、やってはいけない(職安法44条)ことです。営利企業が行う以上、問題のない派遣はありえません。

(記:Y)

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2020年1月 No.387 より

雇用類似で働く人に労働組合ができること

~労供労組協秋の学習会2019~

11月8~9日愛知県豊橋市で開催された「労供労組協秋の学習会2019」に参加しました。労供事業を営む労組が各地から集まりました。

【請負とクラウドワーカーの働き方は問題だらけ】

連合総研の杉山豊治副所長をお迎えし、「雇用類似の働き方と労働組合」と題した講演がありました。2017年に行った請負就業者とクラウドワーカーを対象とした意識調査を基に解説され、その後フリーランスの労供事業の可能性について話し合いました。

講演する杉山豊治さん

杉山さんが紹介したアンケート調査で浮かび上がったのは労働者としての権利の低さです。賃金、休暇、スキルアップの機会の無さ、トラブルがあっても相談先がないなど問題は山積みです。気になるのは、労働組合についての設問で「加入してないし、加入したくない」が73.1%、同業者の団体またはネットワークについても「加入してないし、加入したくない」が63.4%と、団体への拒否感があったことです。多数の労働組合が大企業正社員しか相手にしてこなかったことも事実なので、期待されないのもわかります。しかし、IT業界にもフリーランスは見えにくい形でたくさんいるし、不当な待遇で働く人がいることは、私たちにとっても相対的な賃金低下や長時間労働の拡大につながります。労組への理解を促す努力とともに、労働法に守られない労働者をなくす法整備および企業への規制が必要です。

 【日々雇用で強まる職安の圧力】

運転手の労供組合から、「日々雇用で仕事が切れた際に一般の雇用保険へ切り替えるよう職安から執拗に指導される。長年、供給組合に加入していればよしとされていた。さらに組合を介さず直接個人に圧力をかけてくるなど、組合無視、組合員の分断化が強まっている。職安には日雇い保険をなくしたい意図がある」との報告がありました。

【労供の社会保険適用は日々雇用に使えるか】

横山書記長は社会保険適用について説明し、「組合で社会保険に入れれば日雇い保険でなくてもいいのでは」と提案しました。それに対し、生コン労組からは「複数の兄弟会社に在籍させて所得税、保険料を節約し、長時間労働をさせるブラック企業が流行っている。『供給期間中に限り雇用責任を負う』というやり方を知れば悪用する者が出てくる」、港湾労組からは「社会労働保険の代行を担うには事務経費がかかる。港は法的に無理」といった意見がありました。コンピュータ・ユニオンには3年の期間制限を超えて臨時一時的な雇用を維持したい特殊事情があり、他の業界にもそれぞれの慣習や法律があることを共有して、全体の取り組みにはしないことになりました。

【協議会の緩さで労供の共通項を探したい】

全体として、各団体の自主性を尊重し縛りのない協議会の良さが生きた学習会でした。業種や地域により違いはあるものの、労供組合は弾圧による組合員の減少など厳しい状況にあります。拡大も必要ですが、この協議会の交流と討議を深めて、労働組合による労働者供給事業を守っていきたいと思います。

ブラックサンダー仕様の豊鉄市内線

【お疲れさんぽ】

豊橋はきゅうりのキューちゃんやブラックサンダー、ごみゼロ運動の発祥の地と、なかなかユニークな地域。半日の散歩を楽しんで帰京しました。

(記:M)

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2019年12月 No.386 より

消費税の引き上げ、軽減税率、そして次はインボイス

2019年の10月から、消費税が10%になりました。

軽減税率導入で新聞が8%やらおもちゃとセットになったお菓子は10%やら、店内で食べると10%だけど持ち帰れば8%だと話題になったかと思えば、ポイント還元でキャッシュレス促進だとか、話題に事欠かない消費税ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
そんな消費税は、国税庁のHPには「販売やサービスの提供などの取引に対して広く公平に課税される税」と説明されています。
しかし、キャッシュレス決済でポイント還元とは言いますが、キャッシュレス決済を扱えない高齢者や小学生などが還元を受けられないという不公平さが指摘されています。そんな中、ひっそりと導入されるのが2021年度から段階的に導入されるインボイス制度で、主に個人事業主や零細企業が影響を大きく受ける制度です。

インボイス制度の説明をする前に、まず消費税の納税の仕組みについて図を使って再確認しましょう。
消費者が1万円の商品を買った場合の消費税は1000円なので、小売業者に1000円の消費税を支払います。小売業者は受け取った1000円を納税しなければなりません。しかしその商品を8000円で仕入れた場合は800円の消費税を製造業者に支払っています。
つまり、受け取った消費税1000円のうちの800円は既に支払い済みなので、差額の200円を納税します。この差額だけを納税する仕組みを転嫁と呼びます。
消費税を転嫁するためには仕入れにかかった消費税の額を把握し、証明できる状態にしなければなりませんが、その時に必要になるのが領収書です。インボイス制度が始まると、領収書に適格請求書発行事業者登録番号が記載された領収書しか消費税の転嫁が出来なくなります。
例えば仕事でタクシー移動をした時に受け取った領収書に、この登録番号が書かれていない場合、その領収書を会社に提出すると、タクシーに消費税を支払っているにもかかわらず、会社は消費税の転嫁が出来なくなってしまいます。当然会社は登録番号を記載したタクシー会社を使うように指示をするでしょうから、登録番号がなければ顧客を失ってしまいます。要は領収書に登録番号を記載すれば良いのですが、税務署に消費税を納税しなければ登録番号はもらえません。

しかし、制度としては売上高が1000万円以下の小規模な事業者と、開業2年以内の事業者はこの消費税の納税を免除されており、現在では免除された消費税は運転資金などに利用されています。
一方では免除をしながらも、一方では納税しなければ仕事が立ち行かないように切り替えようとしています。
これは個人事業主はもちろん、起業したばかりの会社を追い詰める制度です。
これまで免除していた事業者からも消費税を取るということも目的の一つでしょうけれども、小規模な事業所を廃業させ、新たな起業を抑制することで、大企業を優遇するのも目的の一つなのではないでしょうか。

消費税は既に引き上げられ、軽減税率も始まってしまいましたが、引き続き反対の意思を示していかなければなりません。

(記:K)

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2019年11月 No.385 より

長崎~戦争と被爆の歴史を学ぶ旅

MIC長崎フォーラム

台風8号の通過後、9号と10号の接近が心配された8月8日~9日、長崎市で開かれたMIC長崎フォーラムに参加してきました。今年のプログラムは下記のとおりです。

1日め ①被爆者講演 ②基調報告 ③パネル討論 ④アピール文採択 ⑤交流会
2日め 平和散歩または式典参加

【被爆者講演】

講演する八木道子さん

八木道子さんは、6歳のときに爆心地から3.3キロメートル地点の自宅で被爆しました。その後小学校教諭になり、退職後に被爆語り部として証言活動をされています。自作のパネルや写真を示しながら、先生らしくはっきりとした声でわかりやすく話してくださいました。

爆風、熱線、放射能といった原爆の恐ろしさを、数字をあげて、お風呂の温度や台風の風といった身近な例と比べて説明し、悲惨な様子も具体的で、誰にもその光景が思い浮かぶようなお話でした。

印象に残ったのは聴衆を引き込んでいく話の上手さ。こんな授業ならすべて頭に入ると思いました。この講話を聞くことができてほんとうによかったです。最後に「平和は歩いて来てはくれない。平和は作って守っていかなくてはいけない。」と話しておられました。

【基調報告とパネル討論】

「平和教育の“現在(いま)”~被爆地での歩みと模索~」と題して三人の報告と討論が行われました。

戦争と被爆の歴史を伝えるために続けられてきた平和教育が縮小されてくる中で、さまざまな工夫を重ねる教育現場の取り組みが紹介されました。わたし自身は平和教育と名乗った授業を受けたことがないですが、会場の半数が同様でした。広島、長崎、沖縄以外の地域で育った子どもは戦争どころか近代史もまともに学んでなく、そういった状況が、今の平和や世界情勢に無関心な風潮の要因ではないか、という意見がありました。

【交流会】

本場の卓袱(しっぽく)料理をいただきました。とても美味しかったです。自己紹介で電算労の紹介と、八木さんに講話の感想とお礼を言うことができました。私なりの世界の平和への向き合い方を話すと、笑顔で大きくうなずいてくださいました。八木さんは女性が選挙権を持つためにどれだけ頑張ってきたかと、歴史を変える力を持つことの重要性をお話しされました。長崎在住の参加者がオススメのお土産を教えてくれたり、互いの労組の課題を話しあったりと、にぎやかで楽しい交流会でした。

【翌日以降】

9日、午前は式典に参加し、午後から平和散歩のコースを歩きました。ところどころで知らないグループに紛れ込んでガイドさんの説明を聞いていてもウェルカムです。原爆資料館では、詩人アーサー・ビナードさんの紙芝居を見ました。丸木伊里、丸木俊さんの「原爆の図」を題材に6年かけて紙芝居を作成し、長崎初披露とのこと。ユーモアがあってとても面白かったです。

あと2日滞在し、隠れキリシタンや出島の歴史を学んだり、トルコライスやちゃんぽん、ミルクセーキを食べたりと充実した旅を過ごしました。みなさん送り出していただいてありがとうございました!    

(記:M)

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2019年9月 No.383 より

ハラスメントをなくすために

MICが実施しコンピュータ・ユニオンも集計に関わった『セクシャルハラスメント被害と職場の対応に関するWEBアンケート』の速報が6月7日に発表されました。続いて21日、国際労働機関(ILO)総会はセクハラやパワハラなどのハラスメントを全面的に法律で禁止し、制裁を設けることなどを盛り込んだ条約を賛成多数で採択しました。日本政府と労働者代表として参加した連合は賛成、使用者側代表の経団連は棄権したとのこと。日本では5月に駆け込みで法改正していて、今後罰則付き国内法の整備が必要になる『批准』をするつもりはなさそうです。

【 誰がハラスメントを受けるのか 】

反対側が拘ったのは範囲。店員と客を含む取引先との間で発生するハラスメントの扱いは各国の裁量で合意したが、請負やフリーランス、研修生、求職者、ボランティアは対象に含まれました。アンケートでも「正社員へのセクハラが厳しくなってフリーランスへ『外注』されている」との声が。私が遭遇したケースでも客先正社員から契約社員へのパワハラでした。取引先との関係でハラスメントが認められないのであれば労供でも他人事ではありません。

【 罰則なしでは効果なし 】

MICアンケートでは「条約に賛成し批准するべき」が96.4%。「罰則付き『セクハラ禁止』国内法を作るべき」が87.4%でした。罰則を設けてはっきりと禁止せず今のような努力義務、理解を求めるレベルではハラスメントがなくならないことを皆実感しているのでしょう。

セクハラという言葉が知られるきっかけになった初の民事裁判から30年。いまだに何がセクハラか理解できなかったり言葉の定義に拘って理解を拒否していたり、相談窓口があってもまともに機能していないところが多い、こんな状況では法規制以外ありません。

東京新聞 6/22 より

【 居心地の良い環境へ 】

会社や組織の環境を良くするために少しでもできることはやっていきましょう。

まず自分が加害していないか振り返ってみることです。言動が誰かを傷つけてないか。年長者や先輩の立場にある自分が上から目線でマウントとっていないか。特に若い人や女性の話に割り込んで黙らせるようなことをしていないか。居酒屋で女性の尻をなでないか。心の中に差別意識はないか。承認欲求を他人に求めていないか。

そして傷ついた側は我慢して口をつぐむ必要があるのか考えてみてほしい。再発を防ぐためにも抗議はできないか。相談できるとしたら相手は誰か。

そして相談される相手になるために、組合として用意できることは何か。みんなで考えていきましょう。

(記:M)

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2019年7月 No.381 より

大人の社会科見学

「大人の社会科見学」をごぞんじでしょうか。普段見られないような施設や非日常的な体験ができるなどとあって、旅行会社がツアー組むなど、大変人気になっております。

その中でお酒に関係するものをいくつか紹介したいと思います。見学コースはほぼ無料で、最後に試飲ができるようになっています。一部の蒸留所やビール工場では、レストランがあって、お酒の試飲ばかりでなく、食事も楽しむことができます。

(1) ウィスキーの蒸留所

原料を仕込み、発酵させ、蒸留するまでの工程と、出来上がったウィスキーを樽に詰めて保存する倉庫を見学できます。朝ドラの影響は大きく、一部の蒸留所は、試飲付きのガイドコースが有料になってしまいました。

(2) ビール工場

原料を仕込み、発酵させ、缶に詰めるまでの工程を見学できます。製造ラインが動いている平日のほうが面白いと思います。缶が高速に移動し、どんどんビールが詰められる光景は壮観です。東京近郊には、ビール工場が多いので、工場見学は容易ではないでしょうか。

(3) 日本酒の酒蔵

大手の酒蔵では、日本酒資料館みたいなところがありますので、行ってみましょう。試飲ができるところが多いです。

通常の酒蔵では、蔵が小さいことが多く、個人では酒蔵見学をお断りのところもありますので、ツアーに参加することをおすすめします。ツアーでは、酒蔵の人に製造工程を1から説明していただけます。最後にはもちろん試飲があります。

なお、見学するのであれば、日本酒の仕込みのシーズン直後、新酒が出荷され始める1月~3月がベスト。なお、前日に納豆を食べたり、濃い化粧をして、酒蔵見学をしてはいけません。

(4) その他

ワイナリーや焼酎工場、泡盛工場でも、見学できるところはあります。

(5) 番外編

お酒にまつわる神社やお寺などもありますので、蒸留所やビール工場、酒蔵見学のあとにいかがでしょうか。

  • 松尾大社(京都市)
  • 大神神社(桜井市)

ともに日本酒の神様がいるといわれている神社です。

  • 正暦寺(奈良市)

日本酒発祥の地として有名な寺院です。この寺院で作られた酒母(菩提酛)を使用した日本酒の飲み比べができます。

(記:M)

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2019年6月 No.380 より

SE 労働の実態と過労死・メンタル不全を防ぐ学習会

2019年5月11日14:30から、神田明神とサッカーミュージアムの近くの平和と労働会館8F民医連会議室で「SE労働の実態と過労死・メンタル不全を防ぐ学習会」が開催されました。学習会の主催は「働くもののいのちを健康を守る全国センター・SE労働と健康研究会」 ( https://www.inoken.gr.jp/ ) で、参加者は30人です。

学習会ではまず、ITユニオン執行委員長の山中隆さんから、IT業界の多重請け負いの構造と制度の改善の方向について、実例も含めて報告していただきました。また、首都圏青年ユニオンの宍戸則恵さんより、「Amazonからいいがかりのような理由で解雇された」、「金曜の夕方に月曜朝までの納品を求められるような短納期」などの実例を紹介していただきました。

次に、コンピューター・ユニオンの横山さんから情報サービス産業の健全化に向けた提言についての報告として、IT業界の状況、実例、提言の内容などについて報告していただきました。提言については研究会のページで、「SEブラックプロジェクトチェックリスト」 ( https://www.inoken.gr.jp/study-group/147.html )と併せてご参照ください。

そのあと、4~5人のグループに別れて、「SEブラックプロジェクトチェックリスト」の内容について議論しました。電算労から多数参加していたので、現場を知っているメンバーとして各グループに入っています。各グループの議論の結果を発表する時間がなかったため、他のグループの様子はよくわからないのですが、私とMさんが入ったグループではそれぞれの職場の様子や、実際に起きた問題、そしてどんな風に体調をくずしたかなど具体的にお話ができました。

SEブラックプロジェクトチェックリスト

  1. 多重派遣や偽装請負など、違法な雇用形態が蔓延している。
  2. 十分な予算、開発期間が確保されていない。
  3. システム開発に必要な能力が備わった人員が配置されていない。
  4. 発注者や元請けの無理な要求が多い(仕様が決まらない。無理なスケジュールや頻繁な仕様変更等)。
  5. プロジェクトマネージャー(PM)等の管理者がプロジェクトを管理できていない。
  6. チーム内や元請け・発注者との関係やコミュニケーションが良好ではない。
  7. ハラスメント、責任転嫁など、チーム内のモラルが崩壊している。
  8. 終電帰り・徹夜・休日出勤等の長時間労働が当たり前になっている。
  9. 残業代が出ないなど、プロジェクトメンバーに正当な対価が支払われていない。
  10. 体調不良を訴えるメンバーが多く、うつ病などの精神疾患や過労死が出ている。

(記:M)

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2019年6月 No.380 より

PowerShellで仕事の自動化

みなさんが使われているWindowsのメニューの中にPowerShellというものがあると思います。MS-DOS以来の、UNIXなどに比べて貧弱なコマンドに代わるものです。

私の職場ではこれまでExcelマクロやVBScriptでツールを作っていたのですが、今はPowerShellを使っています。

  1. 電卓代わりになる。 1 + 2 [Enter] のように入力してみてください。
  2. .NET FrameworkのAPIが簡単に利用できる。
  3. 再利用のためのモジュール化が容易 ( PowerShell 3.0 以降 ) 。
  4. パッケージ管理のコマンドなどの機能の追加ができる ( PowerShell 5.0 以降 ) 。
  5. 最近流行りのファンクショナル・プログラミングに近いこともできる。

というのがPowerShellの利点です。ただし、

  1. 独特の文法がとっつきにくい。
  2. サイズの大きなテキストファイルの処理が遅い。
  3. Excelマクロの置き換え(外出し)がVBScriptほど簡単ではない。

という欠点もあります。

今後、PowerShellはWindowsサーバ管理の仕事では必須のスキルになりそうです。Windows Server 2008でGUIを省いたServer Coreという構成が導入され、PowerShellのコマンドだけでサーバの管理ができるようになりました、というか、できないと困ります。

Server Coreでなくても、管理や運用の仕事で毎日、毎週繰り返す作業は、GUIのツールよりコマンドの方が細かく自動化できます。作業手順書にGUIのツールの画面のコピーを貼り付ける必要もありません。

せっかく無料で標準搭載されている機能ですから、みなさんもPowerShellを使って幸せになりましょう。

(記:M)

コンピュータ・ユニオン ソフトウェアセクション機関紙 ACCSESS 2019年1月 No.375 より